"Elliott Yamin"(2007)

Elliott Yamin: 音楽: Elliott Yamin

もうね、どうにもこうにも「Stevie Wonderなりきりさん」なんですよ。 しかも、そのクオリティが高く素晴らしいのだから、もうごめんなさい、と言うか…。

なんとなく知った名前から、検索かけて彼のmyspace*1に辿り着いて、先行シングル#2.'Wait for You'を聴いた時、正直固まっちゃいましたねぇ。 明らかにStargateの仕事と分かる音作りなのに、今までにない誠実で真摯な歌唱に撃たれたと言うか…。 '90年代のR&B男性ソロ・ヴォーカルの粋な部分を消化して、そのルーツであるStevie Wonderの熱気や精神に迫ろうとしているのですから。

#1.'Movin' On' / #3.'Find a Way'のような、いかにもStevie Wonderが歌いそうな(多分彼の好みでもあろう)楽曲、#4.'One World'のようにR&Bステーションに好まれそうなコンテンポラリーな楽曲、クラブ・プレイ用のバウンス/トライバル・ビートの#9.'Alright'、そして、彼の肌の色を考慮したであろう、ポップ・カントリー局で流してもらうために用意された、スワンプ調の#5.'I'm the Man' / #6.'Train Wreck'、どれも、意外と座りが良く、「歌ぢからは(ジャンルの)境界を越える」を実感しますわ。

正直、器用な歌手だとは思わないのですが、楽曲の粒は揃ってますし、歌ぢからと声とオケのマッチングは、ここ数年のR&Bには無かった感じで、これも得難い個性なのかな…、と思ったりも。